このサイトでは誰でもできるさつまいもの育て方を、イラストを用いて詳しく説明しています。
基本情報
栽培時期と栽培可能エリア
| 北海道・東北 | 5月下旬~6月中旬 | 9月中旬~10月 | 比較的冷涼な気候、霜が降りる前に収穫 |
| 関東・甲信 | 5月中旬~6月上旬 | 9月下旬~10月 | 温暖な気候、排水の良い土壌が適している |
| 中部・近畿 | 5月上旬~5月中旬 | 9月~10月 | 温暖で日照が多い地域、梅雨時の過湿に注意 |
| 中国・四国 | 4月下旬~5月中旬 | 9月~10月 | 温暖で長い栽培期間、排水の良い土壌が重要 |
| 九州・沖縄 | 4月上旬~5月中旬 | 8月下旬~10月 | 亜熱帯気候で栽培期間が長く、早い収穫が可能 |
連作障害
さつまいもは、一般的に連作障害が少ない作物とされています。これは、さつまいもが他の作物に比べて比較的土壌への影響が少なく、病害虫にも強い性質を持っているためです。しかし、まったく連作障害が起こらないわけではありません。
まず、さつまいもは比較的病害虫に強い作物ですが、連作を続けると「ネコブセンチュウ」や「基腐病(もとぐされびょう)」といった特定の病害が発生しやすくなります。これらの病害は、土壌に病原菌が蓄積してしまうことで、さつまいもの根や茎がダメージを受け、収量が減少する原因となります。
また、さつまいもは栄養素を多く必要とし、特にカリウムなどの特定の養分を多く吸収します。連作を繰り返すと、土壌中の養分が偏り、さつまいもが必要とする栄養が不足し、品質や収量が低下することがあります。こうした養分の偏りも連作障害の一部です。
これらを防ぐためには、さつまいも以外の作物を交互に栽培する「輪作」が有効です。他の作物を栽培することで、土壌中の養分がリセットされ、病害虫の発生も抑制されます。また、堆肥や有機肥料を施して土壌を改良することも、連作障害を防ぐために重要です。
つまり、さつまいもは連作障害が少ないものの、長期間同じ場所で栽培を続ける場合には、病害虫や栄養不足のリスクに注意が必要です。適切な輪作や土壌管理を行うことで、連作障害を最小限に抑えることができます。

※連作障害とは、同じ場所で同じ作物を何年も育て続けると、土壌中の栄養バランスが崩れたり、病害虫が増えて、作物の成長が悪くなる現象です。これにより、収穫量が減ったり、病気にかかりやすくなったりします。対策としては、別の作物を育てる「輪作」を行うか、土壌改良を行うことが効果的です。
栽培方法
土作り

さつまいもの土作りは、収穫を成功させるための大事な工程です。まず、畑の準備として、雑草や石、ゴミを取り除き、清潔にします。次に、堆肥や腐葉土などの有機物を土に混ぜ込み、土壌の栄養を高めます。これにより、根が広く伸びやすくなります。
その後、深さ30cm程度までしっかりと土を耕します。さつまいもは根が大きく成長するため、柔らかく深い土壌が重要です。土をよく耕すことで、根がスムーズに伸び、養分を吸収しやすくなります。
最後に、土を盛り上げて畝(うね)を作ります。畝の高さは20〜30cm、幅は60〜90cm程度が適切です。畝を作ることで、土壌の水はけが良くなり、さつまいもの根が湿気で腐ることを防ぎます。
このような手順で土を準備することで、さつまいもが健康に育ち、良質な収穫が期待できます。
種まき
さつまいもの種まきは「苗の植え付け」にあたります。さつまいもは種ではなく、苗(ツル)を植える方法が一般的です。以下の手順に沿って進めていきましょう。

1,苗の準備
さつまいものツルを30cmほどの長さに切ります。葉は下部を少し残し、植え付けやすいように整えます。
イラスト: さつまいものツルが整えられ、準備されている様子。
2,畝に植える
畝に穴を開け、ツルの2/3を土に埋めます。苗は約30〜50cmの間隔を空けて植えます。畝の土をしっかりかぶせ、ツルがしっかり固定されるようにします。
イラスト: ツルが畝に植えられ、土がしっかりとかぶせられている様子。
3,水やり
植え付け直後にたっぷりと水を与え、土と苗をなじませます。これにより、根が早く活着しやすくなります。
イラスト: 植え付け後の畝に水をまいている様子。
4,成長のサポート
最初の1〜2週間は土が乾かないように注意し、定期的に水やりをします。ツルが根付いてきたら、後は自然に育っていきます。
イラスト: ツルが成長し始め、元気に伸びている様子。
植え方
苗の準備
苗(ツル)を30cmほどの長さに切り、葉を下部だけ少し残して整えます。この形にすることで植えやすく、根付きがよくなります。
畝に穴を掘る
畝に植え付け用の穴を掘ります。穴は30〜50cm間隔で掘り、ツルを斜めに挿し込める程度の深さにします。
ツルを植え付ける
ツルの2/3を土に埋め、残り1/3を地表に出します。ツルがしっかりと土に埋まり、固定されるように土を押さえます。
水やり
植え付けが完了したら、たっぷりと水を与えて、苗と土がしっかりなじむようにします。
成長を見守る
植え付け後1〜2週間は水やりを続け、苗が根付くまで土が乾かないようにします。根が張れば、自然に成長していきます。
追肥
さつまいもの追肥は、成長を促進し、収量を向上させるために重要です。最初の追肥は、植え付けから約1か月後、ツルがしっかりと伸び始めた時期に行います。2回目はその1か月後、ツルが畝を覆い始めた頃に行います。
1回あたりの施肥量は、1平方メートルあたり30〜50gの化成肥料(N-P-K=8-8-8など)を使用します。例えば、幅1m、長さ10mの畝の場合、約300〜500gの肥料を均等に撒きます。肥料は根元から15〜20cm離した場所にまき、根や葉に直接触れないようにします。
肥料を撒いた後は、土を軽くかぶせて混ぜ、肥料が流れないようにします。その後、十分に水を与え、肥料が土に浸透するようにします。特に乾燥した時期には、追肥後の水やりが重要です。
窒素の過剰使用を避け、バランスの取れた肥料を選ぶことが大切です。適切な追肥を行うことで、芋の肥大を促し、収穫量が増加します。

※「追肥」とは、作物が生育している途中で追加で肥料を施すことです。最初に土壌に与えた元肥(基肥)だけでは、作物が必要とする栄養が不足する場合があるため、成長の段階に応じて適切な栄養を補給するために追肥を行います。追肥は、作物の健康な成長や収穫量の増加を目的としています。追肥は、作物の種類や成長段階によって適切なタイミングで行われ、通常、窒素、リン、カリウムなどの主要な栄養素が含まれた肥料が使われます。適切な追肥は、作物の根や葉、果実の発育を促進し、品質や収量を高める重要な農業技術のひとつです。

コメントを残す